9 十言神呪 第二の組立てと神歌

十言神呪

9 十言神呪 第二の組立てと神歌

Isiguro
Isiguro
こんにちは。今回は、十言神呪の神歌による第二の組立てについてお話します。
管理人wataame
管理人wataame
こんにちは。本日もよろしくお願いします。
第一の組立ての解釈を自分なりにやってみました。
難しいこともありましたが、解説文を読みながら自分なりに考えてみました。
確かに、十の神歌は繋がっていますね。
Isiguro
Isiguro
第二の組み立ては、神歌の意を観法を含めた解釈をしたものです。
前回のおさらいですが、
観法とは十言神呪の神歌の一つ一つに正しい解釈へと導くための作法、行法というもので、それを観法と申します。

神歌の前半は自己を含めた外界に対する哲学(表)。
神歌の後半は自己の霊的な内界に対する哲学(裏)。
この考え方が第四の組み立ての(道の道)、すなわち道徳論へと引き継がれます。
Isiguro
Isiguro
十言神呪「ア・マ・テ・ラ・ス・オ・ホ・ミ・カ・ミィ」の神歌を紹介します。

十言神呪の神歌
あ 天照らす 御親の神の 大調和の 生命射手らし 宇宙静かなり
ま まることは 大きさざめの 極みなり まこと開きて 極みなきなり
て 照る月の 映りてまどか 池にあり など波風に 砕けけるかも
ら 蘭の香の 貴かりける おのがじし 花も葉も根も いそしみてあれば
す 統ゆみほゆ 光かかふる すめろぎの 御代開けてぞ 永遠に安けき
お 大いなる 我悟りなば この身われ 生り成り続くは 誰が為にこそ
ほ ほのぼのと 朝霧の立つ 深山路に 母恋ふ雉子の 啼く声愛しも
み みそそぎの 聖き心を保ちてぞ まことの神は 顕はるるなれ
か 輝きは 照り徹らせり 天津日の 奇しくもあるか 優しくもあるか
みぃ 見はるかす 朝日あまねき 碧御空 星影のはや 見えずなりけり
Isiguro
Isiguro
では、神歌の解釈をお話します。十の神歌はつながっているので、解釈文をつなげて読んで、自分なりにその意味を感じてみてください。

顕(ア)字神呪の神歌

天照(あまて)らす 御親(みおや)の神(かみ)の 大調和(みすまる)の 生命射手(いのちいて)らし 宇宙静(くにしず)かなり

(解説)
天照大御神は万物をミスマルの命を授けています。

人間も万物の一つとして、命を頂き生存を許されています。
人間はこの現世に愛されて存在しているのであって、
そこにきづかねばならない。
そこには感謝がなければならないのであって、
いくら感謝してもし尽くすことはないのです。

観法による極意、キーワードは「空観」
Isiguro
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誠(マ)字神呪の神歌

まることは 大きさざめの 極(きわ)みなり まこと開(ひら)きて 極(きわ)みなきなり

(解説)
感謝を支えるものに誠があります。

誠の世界は実に広大であり、真理と同質のものです。
その真理の世界に入ることができない我を発見するのです。
それは何が妨げているのでしょうか。
何らかの歪みが介在しているからであって、
それを正しく直さなければなりません。
その道は限りない道のりです。

観法による極意、キーワードは「真理観」
Isiguro
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用(テ)字神呪の神歌

照(テ)る月(つき)の 映(うつ)りてまどか 池(いけ)にあり など波風(なみかぜ)に 砕(くだ)けけるかも


(解説)
歪みは真の実在ではありません。

真のもの(何者にも影響をうけない絶対的なもの)が存在するのです。
それを知らずに、肉体にとらわれた関係で動くことにより、
人間関係の歪みの生ずる原因があるのです。
この障害も真(実在)のものではなく、いずれは解消するものです。
歪みの原因には霊的なものもあります。

観法による極意、キーワードは(他人の救済観)
Isiguro
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動(ラ)字神呪の神歌

蘭(らん)の香(か)の 貴(とうと)かりける おのがじし 花(はな)も葉(は)も根(ね)も いそしみてあれば


(解説)
麗しい香り(富、品性)がただようのは、

家族をはじめ周囲の人達のお陰によるものです。
もし、それが実現していないならば、すべての物・者との回復をはかることです。忘れてはならないことは、花や葉・茎でなく陰にかくれた根です。
根に当たるのはこの文化文明を開かれた先人や、
陰で支えてくれている方々、ご先祖や神様です。

観法による極意、キーワードは(物心一如観)
Isiguro
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統(ス)字神呪の神歌

統(す)ゆみほゆ 光(ひかり)かかふる すめろぎの 御代開(みよひらけ)けてぞ 永遠(とわ)に安(やす)けき


(解説)
社会は自分一人で成り立つものではありません。

社会に永遠の平安の世界が訪れるには、
秩序と調和と統一をもたらす高貴な存在者がいなければなりません。
即ち、その実現には、光りかかふるスメロギが出現しなければなりません。
そのスメロギの下に秩序と調和と統一のとれた平安な社会が訪れるのです。

観法による極意、キーワードは「天皇」
Isiguro
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ここからが神歌の後半になります。自己の霊的な内界に対する哲学(裏)です。

大(オ)字神呪の神歌

大(おお)いなる 我悟(われさと)りなば この身(み)われ  生(な)り成(な)り続(つづ)くは 誰(た)が為(ため)にこそ

(解説)
今、繁栄のもたらされた世界の中にいますが、

それはいったい誰のお陰によるものでしょうか。
己の存在を突き進めて大いなる体の我を悟ったが、
それは己の力ではない。
己とつながるさまざまな存在に支えられているのです。
配偶者、家族、会社の方々、地域社会の方々、国を守る方々、天皇陛下、さらにはご先祖や神様がおられます。
それらの方々を掘り起こしてその御恩に感謝を捧げなければなりません。

観法による極意、キーワードは「祖我一如観」
Isiguro
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小(ホ)字神呪の神歌

ほのぼのと 朝霧(あさぎり)の立(た)つ 深山路(みやまじ)に 母恋(ははこ)ふ雉子(きぎす)の 啼(な)く声愛(ねかな)しも
(解説)
そのこと(思い)が叶わぬ闇、霧の中に母(神様)を捜して悲しんでいる自分を発見します。霧を晴らし、母(神様)と出会うにはどうすればよいのでしょうか。それには神様の立場にたって、我は全衆生の親、全衆生は子供と思い、全衆生を救う発願がいるのです。そこに神様とのご縁(信仰)をいただくことができ、自分を救済する糸口ができるのです。

観法による極意、キーワードは「自己の救済観」
Isiguro
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三(ミ)字神呪の神歌

みそそぎの 聖(きよ)き心(こころ)を保(たも)ちてぞ まことの神(かみ)は 顕(あら)はるるなれ

(解説)
神様の立場に立って衆生の救済を試みるが簡単なことではありません。禊を実行し、肉体を削りけずり身をそそぎ落す行を実行して、その清浄な心を持続するとき、宇宙(神)の中に融け込むことができるのです。この行を続けるとき、真実の神様とのご縁ができます。

観法による極意、キーワードは「禊」
Isiguro
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幽(カ)字神呪の神歌

輝(かがや)きは 照(て)り徹(とお)らせり 天津日(あまつひ)の 奇(くす)しくもあるか 優(やさ)しくもあるか

(解説)
太陽の光は透明な水を突き抜けるように、その清浄な肉体を貫き徹すのです。肉体は神々しい神の光に包まれていますが、その奇しき光は人間の中心に鎮まる魂にまで届くものです。そこに神の種が植え付けられ、内なる神が目覚め光り輝くようになるのです。

観法による極意、キーワードは「太陽との一体観」
Isiguro
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休(ミィ)字神呪の神歌

見(み)はるかす 朝日(あさひ)あまねき 碧御空(あおみそら) 星影(ほしかげ)のはや 見(み)えずなりけり

(解説)
肉体の小さな穴から外の世界を眺めていましたが、人間の内なる魂が光り輝きだすと、その肉体はもはや消え失せてしまいます。肉体は宇宙と渾然一体となり、神様と共にある真の人間が存在します。常在坐臥に大神様の御名を称える生活によって、そのことが持続されるのです。

観法による極意、キーワードは「神宇宙との一体観
Isiguro
Isiguro
以上が第二の組立てによる神歌の解釈です。
第一の組立てと同様に、解釈をご自身なりにすることをお勧めします。
次回は、第三の組立てのお話をいたします。
ありがとうございました。
管理人wataame
管理人wataame
Isiguro先生ありがとうございました。
神歌を何度も読んで解釈も頑張ってやってみます。
ありがとうございました。次回もお願いします。
管理人の補足
管理人の補足

今回のお話は、十言神呪のp22-25を参照にしています。

こちらのサイトは、石黒豊信先生が発行している三統義会 真澄哲学に関する書籍を忘備録的に書き綴っています。

十言神呪は、著者は石黒豊信 発行所はミヤオビパブリッシング 発売元は(株)宮帯出版社です。宮帯出版のWebサイトをはじめ、物販の取り扱いをしているWebサイトで入手可能です。

多くの方がこの真澄哲学に興味を持って実践し、人生の幸せを見つけることを祈念しています。

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