16 十言神呪 用(テ)字神呪

十言神呪

16 十言神呪 用(テ)字神呪

Isiguro
Isiguro
今回は、用(テ)字神呪です。
組立の鏡のなかで、現象界にある神呪です。
人間にはさまざまな問題があり、
その業の嵐の中から救いを求める意味で、
テ字神呪、少彦名命の神呪がここにあることはありがたい。
キーワードは(因縁)です。
Isiguro
Isiguro
神歌は
照る月の映りてまどか池にあり など波風に砕けけるかも
主宰神は、少彦名命です。

月の円相を照らした、天照大御神の御光は、
今、月の円相をそのまま、池の中に映しています。

池中の満月は、決して月そのものではない。
真如の月は天空に輝いている。
池の端に立つ人は、池中にある月を円相顕現とみる。

その時、一陣の風が吹くと、池面に波が伝わる。
池中の月は千々(チヂ)に砕ける。
人間の感覚のとらえている世界は、
流動はてなき池中の月である。
およそ差別の相は、池面に生起している波であり、
その波は無明縁起の因縁である。

今、池中に真如の月を見ることはできないが、
観を転回して、頭上を仰げば、天空に真如の月が中央に輝いている。

それは天照大御神の「みすまる」の光を映している。
真如は因縁の波にかかわらず、無明の風を知らず、
厳然として円相を顕している。

人間は五感を通して客観世界の現象をみています。
困難や悩みの業因縁が吹き荒れています。

困難や苦しみは神様が人間に気づきをもたらそうとするものです。
社会生活、夫婦生活、親戚間がぎくしゃくし、
思うようにはいかないことは、
その道はお前が進む道ではないよと神様が教えてくれているかもしれません。

それらの現象は人生を考えさせていただくための糸口です。
悟りへの道への導きです。
反省し、救いを求めて道徳の道、
信仰への道へと入っていくわけです。

それが少彦名命の導きです。
その業因縁をいかにして断ち切るか、
その導きをされるのが少彦名命です。
少彦名命を信仰する意味がここにあります。
Isiguro
Isiguro
テ字神呪の教えるところは、因縁というものはなく、
真の実在の自分、真の神様がおられるのではないかというものです。

何者にも砕けない本当のものがすぐ側にあることを教えています。
人間とはそのような業因縁のもとに動かされ、
生きている、まことに悲しい存在です。

しかし、肉体の中に本当の自分が隠されている。
実はここに人間が現象界に生きる、
生かされている意味が込められています。

用(テ)字を道の道としたのか。
人間は一人で現象界に来たものではなく、
両親、ご先祖があっての今の自分があります。

そのことを悟らなければなりません。
業因縁の嵐のなかにあっては、これまでの生き方を反省し、
正しい道を歩みたいとは願わずにはいられないでしょう。

その第一歩がここにあります。
正しい道を歩むならば、必ず幸福にいたるのです。
人間とは悲しいものです。

テ字神呪のもう一つのキーワードは(自覚)です。

以上で、用(テ)字神呪のお話を終わります。
次回は動(ラ)字の神呪をお話します。ありがとうございました。
管理人wataame
管理人wataame
ありがとうございました。次回もお願いします。
管理人の補足
管理人の補足

今回のお話は、十言神呪のp67-70を参照にしています。

こちらのサイトは、石黒豊信先生が発行している三統義会 真澄哲学に関する書籍を忘備録的に書き綴っています。

十言神呪は、著者は石黒豊信 発行所はミヤオビパブリッシング 発売元は(株)宮帯出版社です。宮帯出版のWebサイトをはじめ、物販の取り扱いをしているWebサイトで入手可能です。

多くの方がこの真澄哲学に興味を持って実践し、人生の幸せを見つけることを祈念しています。

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